4連勝同士の全勝対決となった幕下上位の対戦は、西7枚目の石橋(22=高砂)が、東筆頭の北はり磨(30=山響)を送り出しで破り、5戦全勝とした。

 軽量でスピードある相手に対し、懐に飛び込ませまいと突き放しで勝機をうかがった。いなされて一瞬、体が泳ぐ場面もあったが粘り腰で残し、最後はもろ手突きから右を差すと、かいなを返して相手を横向きにさせ送り出した。

 「相手を見ながら相撲を取れました。組ませてはいけないので、距離をとりながら突っ張って、最後は密着して寄れたのが良かった」と激しい相撲の中にも、理詰めの攻めが功を奏して笑みを浮かべた。

 今場所の5勝中、4勝は幕内経験者から挙げたもの。「元関取に負けないよう、立ち合いで踏み込んで圧力をかけ、自分の形に持って行けているのが、結果につながっている」と手応えは十分。ただし、この4人は33歳の豊ノ島をはじめ、いずれも30代の力士。次の6番相撲で、5戦全勝同士で当たることが予想される西30枚目の貴公俊は、貴乃花部屋期待の19歳のホープ。「貴公俊は若くて元気バリバリ。いい勝負ができれば」と真っ向から力勝負で臨む。7戦全勝で十両昇進が決まる幕下15枚目までで、全勝は石橋だけ。残り2番に新十両昇進をかける。