大相撲の春巡業が3日、愛知・小牧市で行われ、玉ノ井巡業副部長(元大関栃東)が巡業の帯同トレーナーを従来の2人から3人に増員したと発表した。

 力士側からも要望があったといい「長丁場なので体のメンテナンスをやってもらいたい。バス移動で体も固まるので負担も減らしてあげたい気持ちがある」と思いやっての増員。21日間の巡業をバス移動する力士にとって頼もしい力になりそうだ。

 新加入の中村吉朝トレーナーは、アーチェリー女子のロンドン五輪団体銅メダルの蟹江美貴をはじめ、柔道選手やプロ野球選手などさまざまな競技を担当してきたが相撲は初めて。早速、数人の力士を治療をしてみて「筋肉の質がいい。治療自体はすごくやりやすかった」と驚きの表情。負傷箇所を何とかして欲しいという要望が多いらしく「ケガありきで相談にくるから結果、技術が求められる」と腕を鳴らした。

 20年間相撲を担当してきた伊藤秀雄トレーナーも増員に歓迎した。「はり治療は僕と中村さんが出来る。少しでも高度な治療をしたい新弟子から行司さんまでしっかりサポートしたい」と手厚いサポート体制を約束。これには横綱鶴竜も「いいこと。うまくやりたい」と話した。