AKB48柏木由紀(24=NGT48兼任)高城亜樹(24)今夏に卒業した倉持明日香(26)の3人組ユニット「フレンチ・キス」が5日、さいたまスーパーアリーナでラストライブ「LAST KISS」を行い、ユニットを解散した。

 AKB48グループの派生ユニットとしては過去最大1万人のファンが見守った。清純派お嬢さまユニットとして、10年9月にデビューし、シングル6枚を発売。結成時の夢の1つだったアルバムも今年10月に発売し、オリコン週間1位を獲得した。中盤のMCでは、結成時に掲げた「シャンプーのCMに出る」という目標をかなえるべく、即席で撮影風景を演じて“実現”。グダグダな展開も、3人のほんわかした雰囲気に会場を和ませた。

 この日は、アリーナ後方に地上3メートルに浮いた特設ステージを設置して、メーンステージから遠いスタンド席のファンの近くでもパフォーマンスするなど、18曲を披露して最後までファンを楽しませた。

 メンバーも涙ながらにあいさつ。倉持は「5年間、一歩一歩進んできて、みなさんとここまで来られたことが宝物でした」。高城は「最初は正直歌もダンスも何もできなくて、何の取りえもないから、不安でした。みなさんがすごい広い心を持って、大目に見てくれました。みんながそれぞれの道に進むための解散です。フレキスがあったことは一生忘れません。だからみなさんも、心の1ページ、胸に書き留めておいてください」。

 ユニットを引っ張った柏木も「ユニットを組むのが1つの夢で、たくさんの夢をかなえてくれたユニットでした。ファンの方に支えていただいたユニットでした。解散は寂しいと多くの方に言っていただきました。あらためてこの5年間と、今日のライブを振り返って、後悔はないと思いました。フレキスにかけてくれた声援を忘れずに、ここから新たな旅立ちができそうな気がします。これからも愛し続けてくれたらうれしいです」と目に涙をためて感謝した。

 最後は3人でマイクをステージ上の台に並べて置く山口百恵引退コンサートの伝説のシーンを再現。3人で手をつなぎながら地声で「ありがとうございました」と一礼して、「フレキス」コールの中、精いっぱい手を振って笑顔でステージを後にした。