AKB48の5大ドームツアー福岡公演2日目が21日、福岡市のヤフオクドームで開催され、アンコールでは篠田麻里子(27)の卒業セレモニーが行われた。デビュー当初からの秘蔵映像に続き、ウエディングドレスのような豪華な衣装で登場。3万2000人のファンから「麻里子コール」が起こると、こらえ切れずおえつを漏らした。

 「自分で決めたことなのに、みんなと楽しい時間をすごしていたら、まだこの場所にいたいなと思っちゃいました。でも私は私らしく卒業したいと思っています」。昨年の選抜総選挙では「先輩たちをつぶすつもりで来て下さい」と、若手を発奮させて話題になった。この日も「私は生まれ変わっても、AKB48を選びます」と、グループへの愛を宣言した。最後は高橋みなみ(22)松井珠理奈(16)を従えるように、ステージの階段を1歩ずつ上った。笑顔で「ありがとうございました」と頭を下げると、振り返らずにカーテンの向こうへ消えていった。

 篠田は福岡から05年に単身、上京。当初はAKB48劇場に併設されたカフェで働いていた。高橋や小嶋陽菜(25)ら1期生から、1カ月遅れでグループに加入した「1・5期生」として、グループの初期を支えた。6月の第5回選抜総選挙で、卒業を発表。故郷の福岡での卒業セレモニーを希望していた。この日も親族約40人を招待し、「おばあちゃんに(アイドルとして)最後の姿を見せることができて、おばあちゃん孝行ができた」と喜んでいた。

 篠田は22日、秋葉原のAKB48劇場での劇場公演でグループを卒業する。