和歌山県のイルカ漁を隠し撮りし、3日から6都府県で公開される米映画「ザ・コーヴ」をめぐり、日本映画監督協会(崔洋一理事長)は2日、「内容が反日的」などの理由で上映を阻止しようとする運動に対して「断固抗議する」との声明を発表した。声明は、劇場などを威圧して上映中止に追い込もうとする動きについて「民主主義社会の根幹である思想信条表明の場が狭まり、結果的に表現の自由も失われる事態を招く」と批判。「あらゆる映画は自由な発想と意思の下につくられ、かつ自由に上映され、そして自由に理性的に批評されるべきだ」と訴えている。同映画をめぐっては、東京、大阪の計3館が街宣活動などの影響で上映中止を決めている。