歌手矢沢永吉(59)の30年を追ったドキュメンタリー映画「E.YAZAWA

 ROCK」が製作中で、今秋公開されることが16日、分かった。80年公開の矢沢のドキュメンタリー「RUN&RUN」を手掛け、30年以上親交がある増田久雄氏が監督を務める。

 製作のきっかけは、2人が07年5月ごろ久々に会ったことだった。昔話で盛り上がり「RUN-」をもう1度見ようという話になったという。2カ月後、都内の試写室で観賞。新作を作るつもりはなかったが、前作に収まりきらず使っていなかったフィルムが、5万フィート(約1万5000メートル=5時間相当)あることに加え、今の矢沢の姿を見てもらいたい思いが合致した。

 昨年公開予定だったが、今年9月14日に矢沢が60歳になることから、記念の年に公開することを決めた。20代後半のインタビューやライブ、07年に日本武道館公演100回を達成した模様、撮り下ろしインタビュー、新曲「コバルトの空」のレコーディング風景などで構成されている。幼少時を赤裸々に語る貴重なシーンも収録される。

 増田氏は「矢沢はかっこいいというのをいろんな世代に見せたい。60歳の入り口まで撮り続けたい。『RUN-』はライブ風景が中心だったが、新作では生きざまを見せたい」と、インタビューを多く収録し、9月の東京ドーム公演直前まで撮影するとした。

 音楽は矢沢が監修し、約20曲が収録される。26日の福岡での夏フェス出演を皮切りに、アルバム発売、全国ツアーと、メモリアルイヤーの音楽活動が続くが、同作はその集大成になりそうだ。18日から劇場で予告編が上映される。