元経済産業省官僚の古賀茂明氏(59)が27日に生出演したテレビ朝日系「報道ステーション」の中で、コメンテーターとしての出演を降板することになった経緯を一方的に説明した件について同日夜、番組出演終了後に出演したインターネット番組で、その意図を明かした。

 インディペンデント・ウェブ・ジャーナル(IWJ)代表のジャーナリスト岩上安身氏(55)の質問に「官邸に抗議することが今回の目的でした」と答えた。また「テレ朝には申し訳なかったですが、私がいきなり言ってので、(テレ朝では)誰の責任にもなりません」と話した。

 これまで番組の中でも安倍政権に批判的なコメントをしてきたこともあって、生放送中にも「菅官房長官や官邸からバッシングを受けてきた。それを上回る応援で楽しくやらせていただきまして、本当にありがとうございました」と語った。

 これに対して、古舘伊知郎キャスター(60)が「今の話は承服できません」と不満を示し、「機会があったら出てほしいと考えています」と「降板」ではないと反論した。これに古賀氏が「古館さんは『この件に関してはお役に立てなかった。本当に申し訳ない』とおっしゃった」と反論するバトルが展開した。

 インターネット番組で古賀氏は「古館さんとはとても仲良くしていただいていたので、言っていることと違うじゃないかと言わせていただいた」という。

 また「番組後に、報道局長をはじめ、ニュースと関係ないことを言うのはおかしい、事前に言ってくれないのもおかしいとガンガン言われました」と明かし、「話す内容を打ち合わせること自体が変だと思っています」と主張した。

 さらに「日本の報道がどうなっているのかの議論のきっかけになればいい」とした。また「番組を私物化している」とも言われたというが「僕は自分の利益でやっているわけではない。利益を考えたら、こんなことはやりませんよ」と話した。

 今後について聞かれると「これで東京のキー局出演は当分あり得ません。でもこれで自由にもなり、いろいろなことがやりやすくなったので、自由にやらせていただきたい」と答えた。

 さらに続けて「最近、テレビを降ろされた人がたくさんいます。死屍(しし)累々と。でも落胆はしていません。みんな元気です。そう簡単に死にません。再生します」と語った。