俳優渡辺謙(56)が早期の胃がんで内視鏡手術を受け、療養中であることが9日、分かった。所属事務所がマスコミ各社にファクスで発表。渡辺は次の舞台に向けた力強い直筆のメッセージとともに、自身のツイッターでもファンに報告した。妻で女優南果歩(52)の勧めで人間ドックを受けていたことも明かした。

 渡辺は直筆のメッセージで、現在の病状を報告した。

 「私渡辺謙は先日受けました人間ドックで早期の胃癌を見つけて頂きました。幸い早い段階のものでしたので、早々に手術を受け、現在療養させて頂いております」

 また、自身のツイッターを更新し「いやぁ驚きました。妻が行ってと勧めた人間ドックで癌発見。かなり早期なので早々に手術しました」とつづり、早期発見についても「この段階での発見は奇跡、点検は大事ですわ。妻、そして人間ドックを紹介してくれた娘にも感謝です」と、南や娘の杏(29)に支えられたことを明かした。

 渡辺は先月20日に行われた所属事務所の新年会に、元気な姿で出席。来月1日から約3週間、昨年に続いて米国でブロードウェーミュージカル「王様と私」(ニューヨーク・リンカーンセンター)に再出演の予定で、再演に向けても「ニュースタイルのキングでいきたい」と意欲を見せていた。

 既に手術も終え現在は療養に努めているが、メッセージでは、今後について「無理は禁物ではありますが、舞台に向けて鋭意準備を重ねております」と力強い筆致で、前向きな意欲を見せた。「関係各位の皆様、諸々スケジュールの変更などご迷惑をおかけ致しました。NY公演のスタートが少々延びますことご理解いただけたら幸いです」とつづった。ツイッターでは、2月いっぱいは療養し、予定よりも遅れてニューヨーク入りする意向も示した。

 渡辺は89年に、急性骨髄性白血病と診断され、再発するなど俳優生命も危ぶまれた時期もあったが克服。その後は、日本のみならず、世界で活躍している。

 ◆渡辺謙(わたなべ・けん)1959年(昭34)10月21日、新潟県生まれ。89年、急性骨髄性白血病で降板。翌年復帰し、5年後に再発も克服。04年米映画「ラストサムライ」で米アカデミー賞助演男優賞にノミネート。15年に「王様と私」に出演し、トニー賞の主演男優賞候補に。05年女優南果歩と結婚。長男大は俳優、長女杏はモデル、女優。血液型A。