累計発行部数9000万部を誇る人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」が初めて実写映画化されることが決まり、都内で28日、発表された。東宝とワーナーブラザースジャパンの共同製作企画で、タイトルは「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第1章」。来年夏に公開される。原作は現在、第8部まで連載されており、今回は日本を舞台にした第4部が映画化される。

 主人公の東方仗助を演じる山崎賢人(22)は、「自分が生きてきた時間よりも長く愛され続ける作品の実写化ということで、頑張るしかない」と、緊張の面持ちで意気込みを語った。既に117巻ある原作本も読み始めており、「『ジョジョ』という世界観に、どっぷりはまりまして、1部から8部まで漫画を買いました。今、7部を読んでます」と、既に独特な世界のとりこになった様子だった。

 ほか神木隆之介(23)小松菜奈(20)岡田将生(27)真剣佑(19)山田孝之(32)伊勢谷友介(40)が脇を固める、豪華な顔ぶれとなる。殺人鬼の片桐安十郎を演じる山田は「素に近いので、役作りは大変じゃない」と笑わせた。

 メガホンをとる三池崇史監督(56)は「オファーをいただいたときは、3日間眠れずにどうしようかなと思った。逃げるわけにはいかないので、ぜひやらせて下さいと受けて立った」と素直な心情を明かした。世界観を再現すべく、衣装合わせなどを綿密に行っている。

 原作は週刊少年ジャンプなどで87年から連載されている人気作。これまで劇場版アニメが製作されたことはあったが、テレビなどを含め実写化されたことはなかった。連載30周年での大きな挑戦となり、東宝の市川南取締役は「この壮大なスケールの作品(の実写化)は無理だろうなと思ったし、映画化できなかった最後の原作と言っていい」と話した。

 10月中旬にクランクインし、スペイン・シッチェスやバルセロナなどでロケを行う。