民間から寄付金を募って文化芸術活動を支援する「アーツサポート関西(ASK)」は29日、岩谷産業から500万円の寄付を受け、本年度から2年間、文楽の普及活動を行うと発表した。30歳以下の社会人や学生など約千人を国立文楽劇場(大阪市)の公演に1人500円で招待する。

 伝統芸能を次世代に継承する趣旨に岩谷産業が賛同した。同社の牧野明次会長は大阪市での記者会見で「微力ではあるが文楽の発展に少しでも貢献したい」と話した。

 同席した人形浄瑠璃文楽座の竹沢団七理事長は「芸能文化が先々まで続いていくことを願っている」と述べ、若者の文楽への関心が高まることに期待した。

 ASKは2014、15年度にも文楽への支援を実施し、2年間で大学生ら延べ約千人を公演に招待した。