女優で、「オーロラ輝子」の名前で歌手としても活躍する河合美智子(48)が17日、都内で会見し、昨年8月13日に発症した脳出血についての当時の状況などを語った。

 今年1月10日に退院し、やや右足を引きずりながらではあったが、取材陣に元気な姿を見せた。発症当時は映画のリハーサル中だったといい「床に座っていたら足が固まっちゃって立ち上がれなくなった。倒れたわけではなくて、笑ってたし、痛みがあるわけでもなかった」と振り返った。「大変なことになったとあまり思ってなかった」というが、様子を見たプロデューサーらが救急車を呼び、すぐに病院に搬送された。「救急隊の方と話していたら右腕も固まってきて、どんどんろれつがまわらなくなってきた。異変を感じてから3、40分間ぐらいでそうなりました」。

 まひした感覚については「記憶はしっかりしているし、こういうのって倒れちゃうイメージだったけど、メデューサにどんどん石化されていく感じだった」。脳出血という診断結果はすぐに受け入れられたというが、今後の仕事への不安が頭をよぎった。「仕事のキャンセルとか、(映画の)けいこどうしようってことばかり考えていました」。

 脳内の出血量は開頭手術が必要なラインとなる30CCには至らず、「ギリギリ大丈夫だった」。搬送から4日間はICUに入り、約1カ月半後の9月27日には都内のリハビリ施設のある病院へと移った。ラジオ番組への出演など、できる仕事をこなしつつ、継続してリハビリにも通った。今月10日に退院し、現在は自宅での生活に戻った。「普通の生活はできています。料理もしている。字を書く時にたまに勝手に腕が動いちゃうぐらい。あとは言葉がうまく出てこない時がまだある」と話した。退院後すぐにお酒も飲んだと明かし「病院の先生にもずっと飲みたいって話していたんですよ。記憶がなくならない程度に飲んでます。1杯目はビールでしたけど、日本酒が最近好きです」と笑顔を見せた。

 今後は週1度ペースでリハビリに通い、自宅でもスクワットやマッサージなどを行っているという。「完治するかどうかは正直わからない。でも全く動かない状態からここまできたので。7、8割ぐらいは戻ったかな」。仕事復帰にも意欲をみせ、来月4日に石川県金沢市で行われる出演映画「ママ、ごはんまだ?」(白羽弥仁監督)の舞台あいさつにも出席予定だ。「30年以上この仕事をしているので、また役者に戻れたらなあと思っている。たくさんの方が気遣ってくれてなんとかここまでこれた」と周囲の支えに感謝し、「頑張っていきますので、映画も見てください」と元気に話した。