木村拓哉(44)の主演映画「無限の住人」(三池崇史監督、29日公開)が、世界3大映画祭の1つ、第70回カンヌ映画祭(5月17日、フランスで開幕)のアウト・オブ・コンペティション部門で公式上映されることが決まった。13日、映画祭事務局から発表された。

 木村は、2004年にコンペティション部門に出品された「2046」(ウォン・カーウァイ監督)でカンヌ映画祭に初参加し、その際は約5000人のファンが集まった。また07年には、主演映画「HERO」のプロモーションでも同映画祭を訪れているが、邦画の主演作品の公式選出は今回が初めてとなる。

 「無限の住人」は、「月刊アフタヌーン」(講談社)で1993年6月から2012年12月まで連載された、沙村広明氏が原作の、累計発行部数750万部を突破した人気漫画。木村は「100人斬り」の異名を持ち、謎のおばあさんから不老不死の、無限の肉体を与えられた万次を演じる。

 三池監督は、15年に監督週間に出品された「極道大戦争」以来、2年ぶり6本目のカンヌ映画祭への出品となる。「不死身の男=万次(木村拓哉)が、カンヌから世界に飛び立つことになりました。最高です。ありがとう」とコメントした。

 木村は「無限の住人」で、06年の山田洋次監督「武士の一分」以来10年ぶりに時代劇映画に出演し、劇中では1人対300人のアクションも自ら演じた。2月15日の監督会見では「しゃべる言語は日本語ですし、時代劇ですし、撮影場所は京都ですし…本当にザッツ・ジャパニーズなんですけど、キャスト、スタッフの皆さんのモチベーションの高さが海外の現場にいる錯覚に陥る」と、邦画の枠を超えた作品であることを強調していた。

 「無限の住人」には杉咲花(19)福士蒼汰(23)戸田恵梨香(28)らも出演。杉咲にとっては「無限の住人」が初の世界3大映画祭出品作品となる。木村らキャスト陣、スタッフのカンヌ映画祭への参加は現在、未定だという。【村上幸将】