【カンヌ(フランス)18日(日本時間19日)=横山慧】開催中の第70回カンヌ映画祭で、特別招待作品に選ばれた木村拓哉(44)主演映画「無限の住人」(三池崇史監督)が、公式上映された。木村はレッドカーペットを歩き、作品上映を終えて大歓声を浴びた後、日刊スポーツなどの取材に応じ、率直な今の気持ちを語った。

 タキシード姿の木村は、上映直後に2300人の観客からスタンディングオベーションを浴びると、席から立ち上がって、少し照れくさそうに笑った。うなずきながら三池監督、杉咲花(19)と続けてガッチリ握手し、ホッとしたような表情を浮かべた。三池監督の手をつかんで掲げ、観客にアピール。13年ぶりのカンヌ国際映画祭で、作品に対する確かな「答え」を、身をもって感じた。

 上映を終えて30分後、三池監督、杉咲とともに取材に応じた。「カンヌの方は、格好はフォーマルだけど、映画の見方はすごくカジュアル。拍手だったり、笑い、驚きを、そのまま表現してくれて。今日の上映は一方通行じゃなかったなと思えて、すごくうれしかったです」と満足げだった。

 撮影がクランクアップした昨年1月は、SMAP解散騒動の渦中にいた。騒動を経て、同8月に解散発表、年末をもって解散した。木村は常に話題の中心だったが、時には批判の的ともなった。「無限-」は解散後初の公開となる主演作。木村が最初に事務所残留を選択したこともあり、インターネット上などでは、作品の出来栄えについて、否定的な意見も見られた。