AP通信によると、力強いリズムを持った音楽により、ロックンロールの生みの親の1人として知られる米ロック歌手のボ・ディドリー氏が2日、心臓疾患のため南部フロリダ州の自宅で死去した。79歳だった。

 「ボ・ディドリー・ビート」といわれる独特のサウンドは黒人音楽ブルースとロックンロールをつなぐ役目を果たし、ローリング・ストーンズやブルース・スプリングスティーンら多くの音楽家にも強い影響を与えた。サングラスに黒い帽子で四角いギターを演奏するスタイルも有名。日本でもたびたび公演を行っており、ファンが多い。

 1928年、ミシシッピ州生まれ。シカゴに移ってからギターを習い、10代でストリート・ミュージシャンとして活動。55年にデビュー・シングル「ボ・ディドリー/アイム・ア・マン」が大ヒット。

 その後も、数多くのヒット曲を生み、87年にはロックの殿堂入り。昨年5月に心臓発作で倒れるまで演奏活動を続けていた。