東海テレビ放送(名古屋市)の不適切なテロップ表示問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は9日、検証番組が放送されたことなどから審議入りは見送るが、現場の意思疎通が不十分だったことなどを重視し、委員会としての見解を今月中にも公表することを決めた。

 川端和治委員長は「(同局の)自主的な是正が最大限行われている」とする一方、現場の意思疎通や外部委託の現状に問題があったことなどを指摘。審議はしないが「簡易な形で何らかの見解を公表したい」と述べた。

 一方、4日放送された読売テレビ(大阪市)の「たかじんのそこまで言って委員会」で、大学教授が東北地方の農産物について「健康を害するから捨ててもらいたい」などと発言した問題をめぐっては「反対意見も述べられ、局の責任が問われる事案ではない」と説明。

 また根拠のないまま沖縄・南大東島の農家が豪華な別荘を所有しているなどと紹介したテレビ東京の番組について「故意に誤解をさせるような放送」として意見書を出すことを決めた。