テレビ朝日の早河洋社長(68)が24日、東京・六本木の本社で定例会見を行い、「ちい散歩」(月~金曜午前9時55分)の最終回(5月4日)で、心臓の疾患で休養中の俳優地井武男(69)がメッセージを放送することを明かした。1月末から病気療養中で「出演するかはまだ分からない」としたが、体調が整えば休養後初のテレビ出演となる。現在は過去の素材をリピート放送しているが、再放送にもかかわらず視聴率9%前後を記録する人気を誇る。5月7日からは加山雄三(75)にバトンタッチし、新番組「若大将のゆうゆう散歩」が始まる。なお、地井が全快した際には「特別番組を企画したいと伝えている」(同社長)。

 視聴率も絶好調で、今月3週間は全日(午前6~0時)8・1%、ゴールデンタイム(午後7~10時)12・8%、プライムタイム(午後7~11時)13・0%となり全時間帯でトップ。残り1週間で首位を維持すれば57年の開局以来、初の1カ月3冠を達成する。現時点で2位は日本テレビ。本年度は年度視聴率トップを目指す3カ年計画の2年目で、早河社長は「滑り出しとしてはいい」と評価。要因は女子サッカーやフィギュアスケート国別対抗のスポーツ、バラエティー特番、ドラマ「相棒」の再放送が好調だったこと。しかし早河社長は「日テレ、フジは1年を通した勝ち方を知っている。来年度にトップレベルになれるよう、引き締めたい」と話した。

 さらに持ち株会社化についても言及した。日本テレビは10月1日からの持ち株会社化を既に発表済み。在京キー局では4局目となる。早河社長は「法改正された時から経営戦略として考えている。もう少し時間がかかるが、いずれはそういう選択肢もあると思っている」と持ち株会社化を検討していることを明かした。