伝説的なバンド、ベルベット・アンダーグラウンドの主要メンバーとして1960年代以降のロックやパンク界に絶大な影響を与えた米ロックミュージシャン、ルー・リード氏が27日、米ニューヨーク州で死去した。

 71歳だった。AP通信が報じた。今年、肝移植を受け、最近は健康状態が不安定だった。

 ニューヨーク・ブルックリン生まれ。中流階級の家庭で育ったが、学校を嫌い親と対立した。シラキュース大学在学中は文才を発揮し、その後作曲活動を本格化させた。

 ジョン・ケイルらと60年代に同バンドを結成し、性や薬物といったタブーを織り交ぜた文学性の高い歌詞や、前衛的なライブ活動で注目を集め、カリスマ的な人気を博したが、商業的な成功は収めなかった。その後ソロで活躍。デビッド・ボウイのプロデュースで出したアルバム「トランスフォーマー」はロック史に残る傑作とされる。