NHKの籾井勝人会長は25日の経営委員会で、今月12日の経営委で「大変な失言をしたのでしょうか」などと発言したことについて「誤解を生む結果となり、深く反省し、おわび申し上げます」と謝罪した。経営委終了後に浜田健一郎委員長が明らかにした。

 浜田委員長は「経営委員会で再度、誤解を招く発言をしたことは、ご自身の置かれた立場に対する理解が不十分」とあらためて籾井会長を注意。その上で早期の事態収拾のため役職員一丸で取り組むよう求めた。

 浜田委員長は1月28日にも、籾井会長の失言について「トップの立場を軽んじた」などと注意している。経営委員長が会長を2度にわたって注意するのは極めて異例。

 浜田委員長の注意に対し、籾井会長は「一同、一丸となって誠心誠意つとめて参りたい」と答えたという。

 また、経営委は25日、籾井会長の発言を記載した今月12日の議事録の一部をホームページで公開。当初は28日に公開する予定だったが、国会などで問題化していることから前倒しした。

 籾井会長は1月の就任会見で従軍慰安婦問題について「どこの国にもあった」などと発言。その後、発言を取り消して謝罪したが、今月12日の経営委では「会見のテキストを全部見てほしい。私は大変な失言をしたのでしょうか」と、自身の発言を肯定したと受け取られかねない持論を述べていた。