ドイツで開催中の第65回ベルリン国際映画祭の授賞式が14日(日本時間15日)開かれ、コンペティション部門の最高賞「金熊賞」にイランのジャファル・パナヒ監督の「タクシー」が選ばれた。

 短編コンペ部門ではパリ在住の瀬戸桃子監督の「プラネットΣ(シグマ)」が、映画祭スポンサーが新設したアウディ短編賞を受賞。コンペ部門に出品していたSABU監督「天の茶助」は受賞を逃した。

 パナヒ監督は2010年、反政府運動を支持したとして映画製作や出国を20年間禁じる判決を受けた。トロフィーは映画に出演しためいが受け取った。受賞作は監督がタクシーを運転し、乗客との会話を撮影したノンフィクション風の映画。

 瀬戸監督は1980年東京都生まれ。受賞作は、虫やキノコを極端なクローズアップで巨大生物のように撮影した。

 他の主な受賞結果は次の通り。

 審査員大賞(銀熊賞、以下同)=「ザ・クラブ」(パブロ・ラライン監督)▽監督賞=ラドゥ・ジュデ監督(「アフェリム!」)、マルゴジャータ・シュモースカ監督(「ボディー」)▽最優秀男優賞=トム・コートネイ(「45イヤーズ」)▽最優秀女優賞=シャーロット・ランプリング(同)▽脚本賞=パトリシオ・グスマン(「ザ・パールボタン」)