若手俳優集団D-BOYSの瀬戸康史(20)が1月から主演を務めるテレビ朝日系「仮面ライダーキバ」(日曜午前8時)に加えて、2日スタートのTBS系ドラマ「恋空」(土曜午後7時56分)でも主演する。特撮ドラマの主人公が、同時期にゴールデンタイムの連続ドラマでも主演をするのは史上初。正義のヒーローから高校生役に変身する。

 ぴちぴちの20歳は、疲れも見せず、さらっと言った。「昨夜3時まで群馬で『恋空』のロケで、帰りの車で寝て、シャワー浴びたら朝7時から仮面ライダーに“変身”でした。2つも主役をやらせてもらえてることが幸せ。もっと上に行くためにも、これくらいで疲れてちゃダメですよね」。

 人気俳優への登竜門とされる特撮ものの主演中に、ゴールデンタイムの連ドラ主演を任された。昨年までの連ドラ出演歴は「暴れん坊ママ」の端役のみ。飛び級の出世だが「重圧がないといったらウソですけど、それに勝ってこそボクかなと」。1月にキバ役が決まったときはイケメンの派生語「乙メン」と呼ばれ、美少年の顔つきばかりが注目されたが「九州男児ですから」と発言は男らしさが漂う。

 仮面ライダーの歴史で、最もナイーブで弱気な設定のキバ(紅渡)と、活発な高校生で控えめなヒロインをぐいぐい引っ張る「恋空」のヒロ役を、演じ分けている。「真逆の役柄だし、性格もすぐに切り替えるタイプなので、問題なしです。金髪になったらヒロに、ベルトを巻いたら渡に、です。だって“変身”は得意ですから」と、ライダーおなじみのキーワードを繰り返した。

 「恋空」は、先週26日に瞬間最高視聴率25・4%(平均19・5%)を記録した「ROOKIES」の後番組。昨年末の映画版は興収39億円の大ヒットだけに重圧のかかるところだが「同じD-BOYSの城田優君と五十嵐隼士君のROOKIESを超えられるようにしたい。映画版より内容が深くなってるので、ぜひ見てほしいです」。新星の笑顔は頼もしく輝いた。