累計430万部の作家山崎豊子のベストセラー「不毛地帯」を、フジテレビがドラマ化することが14日、同局から発表された。同局の開局50周年記念ドラマで、10月スタートの木曜午後10時枠で半年間放送される。

 「不毛地帯」は昭和の参謀と呼ばれた伊藤忠商事の故瀬島龍三会長がモデルとされる作品。過酷な労働を強いられた11年間のシベリア抑留から帰還した元軍人で日本の高度経済成長を支えた主人公の商社マン壱岐正を唐沢寿明(45)が演じる。妻役は同局系「妹よ」で主演カップルを演じて以来、15年ぶり共演となる和久井映見(38)。同作は76年に仲代達矢主演で映画化され、79年には平幹二朗主演で連ドラ化されている。

 唐沢主演の連ドラは06年「小早川伸木の恋」以来3年ぶり。山崎豊子原作の作品は03年10月から半年放送され、平均視聴率23・9%(関東地区)、最高視聴率32・1%(同)を記録した「白い巨塔」以来6年ぶり。唐沢は「俳優冥利(みょうり)に尽きる。壱岐正は冷静で淡々と物事を進めていく有能なイメージ。見応えのあるドラマになるよう頑張ります」と話した。ほか柳葉敏郎、小雪、佐々木蔵之介、天海祐希、竹野内豊、中村敦夫、原田芳雄ら、豪華キャストも見ものだ。

 [2009年5月15日11時13分

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