覚せい剤取締法違反(使用、所持)の罪で起訴され、保釈が認められた女優酒井法子被告(38)が15日、保釈されるのを見送った。関係者によるとこの日までに、保釈保証金の500万円は納付されなかった。このうち所持罪にかかる250万円はこの日午後に納付。一括して支払われないのは極めて珍しいケースだが、残る使用罪にかかる250万円が納付されれば、逮捕された8月8日以来、拘置先の警視庁東京湾岸署を出ることになる。

 10歳の息子との再会を心待ちにする酒井被告だが、一方でこの日の保釈を見送ったように、保釈時期を慎重に検討しているようだ。「落ち着いてから出たい」と供述しているように、保釈後に息子と暮らせる環境や、会見を行うのか、またその方法など受け入れ態勢が整うまで拘置生活を続ける可能性もある。この日夕方、11日に保釈申請してから初めて担当弁護士が接見。今後の打ち合わせを行った。

 また、酒井被告に弁護士を紹介するなど20年来の知人の建設会社会長(71)は、今後について「弁護士に任せている。静かに見守ってあげてほしい」と話し、会見などについてはまだ決まっていないとした。会長は今月初めに酒井被告に接見。「来てくれてすいません」と頭を下げられたという。会長は身元引受人にこそ名を連ねていないが、今後も酒井被告が頼りにする1人なのは間違いなさそうだ。

 東京地裁はこの日、酒井被告の夫高相祐一被告(41)の保釈を認める決定をした。保釈保証金は500万円。東京地検は不服申し立ての準抗告をしない方針で、保釈金が全額納付され次第、拘置先の警視庁渋谷署を出る予定。東京地裁での初公判は10月21日。酒井被告の初公判は同地裁で同26日に行われる。

 [2009年9月16日7時20分

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