第35回ホリプロタレントスカウトキャラバン決選大会が29日、都内で行われ、秋田県の中学2年、安田聖愛(せいあ)さん(14)がグランプリに輝いた。応募総数2万4212人の頂点に立った安田さんは「緊張で震えています。心臓が飛び出しそう」と涙で話した。

 名前を呼ばれた瞬間は表情が固まり、チャームポイントである切れ長の涼しい瞳からぽろぽろ涙がこぼれた。「まさかと思った。正直、(落ちた後は)笑顔で帰ろうと思っていました」。小学5年の時から芸能界にあこがれ、10以上のオーディションを受け続けてきた。これまではすべて書類審査で落選していたという。いきなり大きなタイトルを射止め「挑戦はずっとしようと思っていました」と涙をぬぐった。

 決選直前に行われた4日間の合宿での頑張りも評価が高かった。竹中久美子審査委員長は「はしゃぐ子や『つらい』と言う子も多い中、凜(りん)としていて、一生懸命取り組んでいた」と話した。

 この日の水着審査では、シンプルな白い水着を着こなし、カメラのフラッシュを集めた。安田さんは「私に似合うのかなと心配でした」と照れながら「お母さんに『笑顔で楽しんできて』と電話で言われました。今日は最後まで笑顔を心掛けました」。受賞後の写真撮影では、14歳の女の子らしい笑顔も弾けた。「今の心境は」と寄せられるマイクの数に「マイクが近い」と突っ込んで笑わせた。

 目標は、事務所の先輩となる深田恭子(27)。「会うことができたら、どうやったら深田恭子さんみたいに強くなれるのか聞いてみたい」と目を輝かせ「大変なことも待っていると思うけど、どんどん成長していける女優さんになりたい」と話していた。【梅田恵子】

 [2010年8月30日9時30分

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