08年のスコップ三味線世界大会優勝者で陸上自衛隊のサフロ吉崎さん(本名・吉崎博昭=52)が3日、岩手県陸前高田市立第1中体育館で復興支援演奏会を開催した。スコップ三味線は、雪かき用スコップにスプーンを当て、音楽に合わせて津軽三味線のまねをして演奏する。吉崎さんは青森駐屯地勤務で、3月17日から同市へ応援に駆け付けた。
この日は、“ねぶた”と書かれた法被を着て登場。被災者ら約800人の前で、世界大会の副賞でもらった津軽塗の金のスコップを使用し「勇気100%」津軽民謡「千恵っ子よされ」など全8曲を披露した。津軽弁で「みなさんに少しでも元気と勇気を与えたい」とあいさつすると、拍手が止まらなかった。
今年1月、同市消防団の佐藤勝団長(58)が同市で行われた防災フォーラムで吉崎さんと親交を深めたこともあり、今回の演奏会が実現した。吉崎さんは「まさか陸前高田市の2度目の訪問がこんな形になるとは思わなかった。でも、子供たちの笑顔を見て復興出来ると確信しました」と力を込めた。
夫を津波で亡くした会社員の伊東昭子さん(57)は「初めての音楽を聴いて、一瞬でもこの現実を忘れられました」と涙をこぼした。演奏後、吉崎さんの同スコップは2回なでると“願いがかなう”と言われ、被災者が列をつくった。【峯岸佑樹】




