第3回AKB48選抜総選挙の開票イベントが9日、東京・日本武道館で開催された。

 柏木由紀(19)は「神7」の一角を崩し、3位に入った。前々回の9位、前回の8位から一気にジャンプアップ。会場を見回した後、「本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。こみあげる感情をグッと抑え、涙をこぼすことはなかった。

 笑顔はアイドル魂からだった。倉持が「寝顔もお澄まし顔」と証言するほど“24時間アイドル”。メンバーは「だらけた姿を見たことがない」と口をそろえる。「アイドルは常に笑っていないといけない」が口癖で、人前で泣いたことはない。晴れの舞台でもアイドル魂を存分に発揮した。

 先月発表された速報で3位。過去の速報などを通しても、ベスト3は初めて。未知の経験を「恐れ多くて不安でした」と振り返った。フレンチ・キスとしての活動やお天気キャスターとしての仕事など、ソロ活動も充実。認知度を確実にアップさせた。

 「去年8位に入れてうれしかったけど、テレビや雑誌ではなぜか7人で切られることが多くて」。多忙なスケジュールでも決して弱音をはかないが、抱えていた歯がゆかった思いを初めて明かした。

 ファンサービスは徹底している。握手会ではじっとファンの目を見つめ、ほかのどのメンバーよりも長くファンの手を握る。「どう頑張れば認めてもらえるのか、頑張ってきました。でも、まだ認めてもらってるとは思っていません」。あくなき向上心。そしてファンへの誠実さが3位という結果につながった。【近藤由美子】