俳優上川隆也(46)と歌手で俳優の吉川晃司(46)が、漫画家の故手塚治虫氏原作の舞台「陽だまりの樹(ひだまりのき)」(来年4月13~23日、東京・池袋サンシャイン劇場)でダブル主演することが29日、分かった。2人は初共演で、吉川はストレートプレー初挑戦。脚本・演出は樫田正剛氏。

 「陽だまりの樹」は手塚氏の長編歴史漫画の代表作で、幕末の混乱の波にもまれながら、きずなを深めていく正反対の性格を持つ2人の男の友情物語。81年から86年まで漫画誌「ビッグコミック」に連載され、00年にはテレビアニメが日本テレビ系で放送された。過去に4回も舞台化された。

 今回は主人公の2人の男、手塚氏の曽祖父にあたる、酒が大好きな遊び人のエリート蘭方医手塚良庵に上川、武骨でまじめな武士で、消えていく幕府とともに運命をともにする伊武谷万二郎に吉川が決まった。吉川は08年にミュージカル主演が1度あるが、ストレートプレーは初めて。今公演の企画制作の前田三郎ゼネラルプロデューサーは「2人の主人公は同じ年齢(上川、吉川ともに46歳)の俳優でやりたかった。実直なイメージのある上川さんに遊び人の医者、吉川さんにはイメージそのものの真っすぐな武士をやってもらいたい」と話す。

 共演者は未定で、東京公演後、大阪・新歌舞伎座、名古屋・中日劇場公演がある。問い合わせはキョードー東京【電話】0570・064・708。