歌手でタレントのIMALU(23)が、2009年(平21)の芸能界デビュー当時から所属していた母大竹しのぶ(55)の個人事務所エスターから独立したことが4日、分かった。音楽活動の幅を広げたいことが理由で、約1年前から移籍先を探していたという。今月1日から、独立に合わせて新設されたリトルトウキョウプロダクション所属での活動を開始した。

 「音楽をもっとやりたいのが一番です」。IMALUはこの日、日刊スポーツの取材に応じ、独立の理由を明かした。これまで、モデル、タレントとしてバラエティー番組やラジオなどに出演するなど、さまざまなジャンルで活動してきたが、現状は本意ではなかった。

 大竹の個人事務所からの移籍は“親元”を離れることを意味する。だが、思いは違った。「私は独り立ちだとは思ってないんです。これまでも自由にやらせてもらっていましたから。母は『むしろ、出た方がためになるんじゃない』とも言ってくれました」。父明石家さんま(57)には、一切相談していないという。

 両親の存在が大きく、「2世タレント」の見方は避けて通れなかった。だが、小さなライブハウスなどで地道に音楽活動を続け、歌唱力や作詞力の向上に努めてきた。10年にCDデビュー。シングル計4曲をリリースした。しかし、12年3月以降は新曲を発表していない。今年1月にレコード会社との契約も終了した状況下で、より音楽活動の幅が広がる新事務所への移籍を決意した。

 「皆さんにこういった活動をしていることをもっと知ってもらいたい。ずっと『やりたいことを形にできていない』という危機感や焦りがありました。『フジロック』などの大きなフェスにも出たい」。夏のアルバム発表を目指し、「まずは考えていた曲を形にして、曲数を増やしたい」とも言った。

 新たなスタッフに囲まれた今、仕事へのモチベーションはさらに高まっている。明日6日スタートの東京MXテレビ「サタデーLIVE」(土曜午前11時)にアシスタントMCとして出演。7日にはボクシングWBA世界バンタム級王者亀田興毅の6度目の防衛戦で「君が代」を独唱する。バラエティー番組については「今後も出させていただけるのであれば出たいです」と話し、「勝負の時。頑張らないといけませんね」と目を輝かせた。

 ◆IMALU(いまる)本名・大竹いまる

 1989年(平元)9月19日、東京都生まれ。中学時代から音楽好きで、学校でバンドを組み、ダンスも習う。カナダ留学中にアーティストの夢を持つ。帰国後の09年、4月発売のファッション誌「Zipper」でモデルデビュー。今年2月、ユーチューブに洋楽をカバーした動画をアップ。2週間で10万回再生され、話題になった。150センチ。血液型A。