NHK紅白歌合戦の総合司会などを務めた元NHKアナウンサーの生方恵一(うぶかた・けいいち)さんが15日午前8時46分、肺炎のため、都内の病院で亡くなっていたことが20日、分かった。81歳だった。葬儀・告別式は18日に近親者で行った。喪主は妻かほるさん。

 前橋市出身の生方さんは、早大卒業後、56年にNHKに入局。「NHK歌謡ホール」「ひるのプレゼント」などの司会を務め、温かな人柄と軽妙な語り口で人気を得た。紅白では、84年の放送で「都はるみ」を「ミソラ」と言い間違えた。都が、同年の紅白を「ラストステージ」と宣言していたこともあり、「伝説のハプニング」となっている。

 85年にNHKを退職後も、フリーアナウンサーとして日本テレビ系「お昼のワイドショー」でキャスターを務めるなどテレビ・ラジオ番組で活動。講演や執筆活動も積極的に行い、著書に「生放送だよ人生は」などがある。NHK関係者らによると、生方さんは約5年前から糖尿病を患い、腎不全で透析を受けていたという。約3年前からは、徐々に体調が悪化。10月から入院していたという。