ポール・マッカートニー(72)の5度目の日本公演「アウト・ゼアー

 ジャパン・ツアー2015」(日刊スポーツ新聞社など主催)が決定した。29日、チケットの先行予約がスタートした。昨年5月、体調不良のため初日の開演目前で国立競技場など4公演を中止して以来の来日で、4月21日に京セラドーム大阪、同23、25、27日に東京ドームで行う。

 まさかの「国立中止」から8カ月。再会を告げる言葉は明快だ。

 ポール

 日本に戻って、再び痛快なロックンロールの夜を過ごせるのが本当に楽しみだ。2013年のツアーで最高の思い出ができたのに、昨年は公演を行うことができず非常に残念だった。すてきなメッセージを送ってくれたファンのみんなにはあらためて御礼を言いたい。もうすぐみんなに会えるのを心待ちにしているよ。

 昨年5月17日、解体される国立競技場の「最後」を飾るはずが、開演2時間半前に急病による延期が発表された。すぐに翌日の公演開催に向けて療養したが、ウイルス性炎症による腹痛のため一時入院。1週間食事ができず、6キロ体重が減る重症だった。そのため全4公演とその後の韓国など数公演が中止になった。

 ただし、10日間療養した日本での処置が功を奏した。ポールが海外メディアに「日本の医師の忠告を聞いて、無理せず休養して本当に良かった」と答えたように、7月5日にニューヨークで復帰。11月末のブラジルまで26公演を実施した。

 ファンや音楽関係者の間で「これが最後の来日だろう」とささやかれた一昨年11月の6公演で、連日2時間半、39曲を歌った。水すら手にしない当時71歳の熱演は、従来のファンを喜ばせ、ビートルズを知らない世代も刺激する社会現象となった。前回公演と一部メニューは変更するが、曲数はほぼ同じ。昨年中止になった日本武道館公演についても、現在主催者が交渉を続けている。最後どころか、アクシデントすら乗り越え、ポールがやってくる。