女優前田敦子(22)が、黒沢清監督の新作映画「Seventh

 Code」に主演し、映画やドラマでのアクションに初挑戦することが14日、分かった。同作が来月8日開幕の「第8回ローマ国際映画祭」コンペティション部門に選出され、同映画祭で初上映されることも明らかになった。国内での公開日は未定。

 今年6月にロシア・ウラジオストクで撮影された同作は、同国を舞台にしたサスペンス。前田は、忘れられない男性を追って日本から来るという女性を演じる。マフィアに襲われてしまうシーンもあり、AKB48時代のMV(ミュージックビデオ)を除いては初のアクションシーンにもトライ。前田は「憧れの黒沢監督とご一緒できて、本当にうれしかったです。真冬のような寒さの中での撮影でしたが、スタッフさんたちにも支えていただきました」と撮影を振り返った。

 一方、黒沢監督は、前田の起用理由について「周囲の何ものにも頼らず、たった1人でその場所に堂々と存在することのできる日本では珍しいタイプの俳優。彼女の非凡な個性は、日本ではない異国の土地でより一層、鮮烈に輝くに違いないと予想して撮影に臨みました」と説明した。その上で「映画が全力で彼女を支え、最終的には彼女の存在が逆に作品全体を力強く押し上げてくれました。映画なくして彼女は生まれず、彼女なくして日本映画もまた存在しえない。そんな時代がやってきたようです」と、前田と日本映画の将来を予言した。

 ◆「Seventh

 Code」(セブンスコード)

 黒沢清監督書き下ろしの新作で、前田演じる高山秋子が、東京で知り合い食事をした松永(鈴木亮平)を忘れられず、ウラジオストクを訪れるという物語。マフィアに襲われ、ボロボロの状態で荒野に捨てられた秋子だったが、町に戻って食堂で働きながら、松永を探し続ける。