3大会連続出場の中村美里(27=三井住友海上)が地元ブラジルのエリカ・ミランダを破り、銅メダルを獲得した。ゴールデンスコアの延長戦で大内刈りの有効を奪った。日本柔道チームは2日連続のメダル獲得となった。中村は08年北京五輪に続く2度目の銅メダルとなった。

 準決勝に続き、奥襟をつかまれて頭が下がり、序盤に指導を受ける厳しい展開。そこから攻め続け、残り1分21秒で逆に相手が指導を受けてポイントで並んだ。

 4分間で決着が付かずに迎えた延長戦では、背負い投げなどで積極的に攻めた。2分22秒に大内刈りで相手を倒し、有効のポイント。苦しみながらも見事な銅メダルを獲得となった。

 試合後も表情は厳しいまま。「やっぱり金メダルがほしかったので悔しい気持ちです。(準決勝敗戦後)あと1回という気持ちで、間の時間は少なかったんですが切り替えました。苦しい試合でしたが、最後まであきらめず戦いました」と振り返った。

 スタンドでは両親が観戦した。「ロンドンでは1試合しか(涙で言葉に詰まる)。今回は少しでも多く戦う姿が見せられたので良かったと思います」と、これまでの思いが頭に浮かんだのか、涙を必死でこらえながら話した。

 表彰式ではほほ笑みが戻った。メダルをかけられたとき、メダリスト4人での記念撮影でも、笑顔が見られた。「やっぱり悔しさがあります。(隣の金メダルを見て)金メダルが欲しいなと思いました。色々な経験をして取ったメダルなので、大事にしたいです。応援ありがとうございました」と振り返った。