リオデジャネイロ五輪のサッカー男子日本代表は23日、直前合宿地のブラジルのアラカジュで練習し、初めて戦術的なメニューを取り入れた。

 手倉森監督は一部の選手を複数の位置でプレーさせ、少数の18人で五輪を戦い抜くやりくりを意識した取り組みに着手した。

 オーバーエージ(OA)選手も交え、4バックの布陣で攻撃の組み立てを確認。めまぐるしくポジションが入れ替わったが、左MFとFWで試された中島(FC東京)は「どちらでもプレーできる。基本は変わらない」と話した。監督は過密日程を乗り切る上で「複数のポジションをできる選手が全体の3分の1は必要」とみており、心の準備をさせ始めた。

 OAでセンターバックの塩谷(広島)は、左の植田(鹿島)右の岩波(神戸)の両方と組むように左右を入れ替わった。南野(ザルツブルク)矢島(岡山)はともに両サイドのMFをこなし、亀川(福岡)も左右両方のサイドバックに入った。

 守勢の展開を想定し、中央で消耗しそうな守備的MFは4人と多めに人数を割いた。その分、サイドの選手は複数の役割をこなす必要がある。矢島は「中盤より前ならどこでもできる」とアピールした。