日本代表のFW本田圭佑(30=ACミラン)が、背水の覚悟で代表に合流した。8日、成田空港着の航空機でDF長友とともにイタリアから帰国し、茨城県内での練習に参加。所属クラブでは完全に出番を失い、10月の代表合宿以降はリーグ戦出場わずか1試合(62分)だけ。W杯アジア最終予選サウジアラビア戦(15日、埼玉)に向け「泥臭くても勝ち点3を取る」と悲壮感を漂わせた。
イタリアから帰国した本田は、すぐに代表合宿に合流した。約30分の軽めの調整では、すっかり日が沈んだ練習場を、この日帰国した長友、吉田、岡崎らと並んで走った。先月の代表合宿以降、この1カ月で出場した公式戦は10月25日ジェノア戦の62分しかない。ACミランで完全に“構想外”になっている現実。日本のエースは今回もまた、試合勘がないまま大事な最終予選に臨まざるを得ない。
「1試合チャンスがあったんですけどね。ものにできず、その後は(状況が)変わらない。精神的には問題ないし悲観はしていない。でも何を言ってもこの世界は結果で判断される。いい準備をして、結果を出せるように最善を尽くす」
B組3位の日本は、15日に勝ち点3差で追う首位サウジアラビアとの大事な一戦を控える。ホームでの勝利は絶対条件。引き分けでも他会場の結果次第では、W杯出場圏外である4位に後退する危険性がある。実戦から遠ざかる本田には、親善試合すら回避する余裕はない。サウジ戦に向けた調整となる11日オマーン戦も、先発出場が濃厚だ。
「1試合猶予があるんでね。それを生かしたい。(ハリルホジッチ)監督とは話そうと思っている。個人的なポジションどうこうより、どうやってサウジ戦で結果を出すかにフォーカスを当てたい。甘い試合にはならない。泥臭くても勝ち点3を取る」
10月のオーストラリア遠征では1トップの起用となり、原口の得点をアシスト。今回はハリルホジッチ監督就任後の定位置である右サイドに入る可能性が高い。どんなに苦境に立たされても、そこからはい上がるのが本田の真骨頂。それを自身の古巣である名古屋がJ2に降格したことに照らし合わせて言った。
「1つの失敗の捉え方として今、落ちることで次の勢いにつながるという考え方がある。自分の人生もそういう道を歩んできた」
本田もこのまま終わるつもりはない。【益子浩一】
◆本田のACミランでの現状 今季の出場はリーグ戦3試合だけで無得点。9月11日ウディネーゼ戦は後半34分から、同20日ラツィオ戦も出番は後半37分から、いずれも途中出場。唯一の先発となった10月25日ジェノア戦では、退場者を出して0-3で完敗し、チームは7戦ぶりの黒星。後半17分に途中交代した本田はイタリア各紙に「失望」「失敗」などと戦犯扱いにされた。

