<キリンチャレンジ杯:日本2-1グアテマラ>◇7日◇長居
おれが日本のストライカーだ!!
FIFAランク32位の日本代表FW森本貴幸(22=カターニア)が、同119位のグアテマラ戦で2得点を決める活躍で、ザックジャパンのエースに名乗りを上げた。前半12分、DF長友佑都(23=チェゼーナ)からのクロスをヘディングで合わせ先制。2月28日のセリエAのバリ戦以来自身公式戦191日ぶりのゴールで勢いづくと、同20分には、ゴール前のこぼれ球を押し込み2得点。チームの全得点を挙げ、大きな期待を寄せられたアルベルト・ザッケローニ新監督(57)への強烈なアピールに成功した。
新生・ジャパンのど真ん中に森本が陣取った。2試合連続での先発出場のチャンスに、強烈なインパクトを残した。前半12分、DF長友の左クロスに飛び込んだ。ゴール前中央で相手DFと体をぶつけながらも競り勝ちヘディングでゴールネットに突き刺した。さらに同20分、MF香川のシュートのこぼれ球に左足を目いっぱい伸ばし、泥くさく押し込んだ。
森本
代表で点を取るのはうれしいし、誇らしいこと。余計なことをしないで、真ん中でいいポジショニングを取ってフィニッシュすることだけを考えた。2点取れて本当にうれしい。(1点目はDF長友)佑都くんから、パラグアイ戦もいいボールが来ていたのでタイミングだけでした。教訓が生きてよかったです。
悔しさを乗り越えたからこそゴールの喜びは格別だった。W杯が行われた南アフリカから7月1日に関西空港へ帰国。帰国会見ではアフリカの歌を即興で歌い上げ爆笑を誘うなど、明るく努めたが、W杯では1度も出番がなく、心中は穏やかではなかった。
帰国翌日からMF香川に頼み込み、C大阪の練習施設を借りてさっそく練習をスタートした。大阪市内の香川の自宅で寝泊まりし、サポートメンバーで、ともに悔しい思いをした香川と「ブラジルはおれたちの番だ」と誓い合い、3日間の極秘練習を敢行した。
ストライカーとしての要素を十分に発揮した2得点だった。体格では互角以上の相手DFとの空中戦を生まれ持った「スピード」とゴールへの「感性」、さらには最近身についてきた「強さ」を駆使し、見事な先制点をマークした。
それだけではない。所属するカターニアでも経験する1トップのポジショニングに強いこだわりを持ち、試合中の大半の時間をピッチの中央にとどまった。「(香川)真司がうまく崩した。自分はゴール前にいただけです」と、ゴール前に執着したことで、こぼれ球にも貪欲(どんよく)に足が伸び、追加点につながった。
4年後のブラジルへの戦いは、まだ始まったばかり。「点を取れた部分はよかったけど、まだミスってるとこもあるので、そのへんは克服していきたい」と謙虚さを見せながらも「また次、選ばれたら点を取りたい」と付け加えた。成長を続ける22歳のストライカーが、日本のために、自分のためにゴールを決めまくる。【為田聡史】

