開幕戦出場は、絶望的になった。26日の練習試合中に左膝を痛めたJ2札幌の元日本代表MF小野伸二(35)が今日28日、浦和時代からの主治医がいる、さいたま市内の病院で再検査を受けることになった。「不安を抱えたままプレーしたくないので」と小野。27日の練習後、合宿地の熊本を離れた。左膝内側の半月板を損傷しており、再検査の結果を受けて、治療の方針を決める。最短でも来月8日の開幕戦には間に合わない見込みで、手術を選択した場合、完治には長くて3~4カ月かかる予定。

 リハビリ組で体を動かした小野は、まぶしそうに熊本県大津町運動公園球技場のピッチで躍動するチームメートを見つめた。順調に来ていたはずの2015年は、開幕へのカウントダウンが始まったと同時に暗転した。26日J3山口との練習試合で、激痛が走った左膝。一夜明け「痛みはあるけど、ひどい感じはない。見れば分かる通りピンピンしているよ」と笑い飛ばしたが、患部の状態は深刻だった。

 過去には左膝外側の半月板を損傷。今後は“膝の権威”と言われる主治医の判断を仰ぎ、保存療法か手術かの決断を下すが、バルバリッチ監督(53)は「長期離脱する見込み」と説明。「彼の存在はチームにとって大きいので(離脱は)痛い。いち早く回復して戻ってくることを願っている」と、ピッチ内外でチームの核となっていた小野の離脱に肩を落とした。【中島宙恵】