J2札幌MF古田寛幸(23)が9日、明日11日のアウェー讃岐戦での今季初得点を誓った。昨季7月から約6カ月期限付き移籍した“古巣”との初対戦。5試合連続の先発が濃厚で「得点を取ることが恩返し。点を取って、しっかり勝ちたい」と意気込んだ。

 5日の前節東京V戦は、右サイドからのドリブル突破で、ナザリトのゴールの起点となった。「コンディションはいい。昨季、讃岐にいたときより成長した自分を見せないと。讃岐の人に、前と変わってないと思われたくない」。4戦ぶり勝利へ、貪欲に前へ出る姿勢を打ち出していく。

 讃岐でのプレーは、わずか半年間だったが、貴重な出会いがあった。横浜、東京Vなどでプレーし、チームの精神的支柱だった35歳のベテランFW木島良に「どんなときも仕掛けることを忘れちゃいけない」と言われ続けた。その教え通り、今季の古田は出場4試合で、ボールを受ければ必ずドリブルで相手DFに挑み続けてきた。

 元チームメートが多く、特長をつぶされる可能性はあるが「(自分の武器を)消されても仕掛けていく」と強い口調で言った。昨季、讃岐では2得点も、札幌では13、14年と無得点。6カ月の讃岐武者修行でつかんだヒントを糧に、札幌では12年10月6日浦和戦以来、917日ぶりのゴールを目指す。【永野高輔】