“チームの顔”が、笑顔満開で完全復活だ。左膝半月板損傷で3月に手術を受けたJ2札幌MF小野伸二(35)が22日、札幌・宮の沢で行われた全体練習に参加し、手術後、初めてフルメニューを消化した。今後は実戦練習などを経て、5月中の試合復帰を目指す。

 熊本キャンプ中の不本意な離脱から約2カ月。青空の下、練習場に姿を現したベテランの顔は、晴れやかだった。300メートル走を駆け、攻撃練習ではゴール前の飛び出しを確認。「仲間と動ける喜びが(表情に)出たんでしょうね。途中離脱することがないよう、細心の注意を払って、ピッチに立つ準備をしたい」と、自身の“開幕”を心待ちにした。

 「相手の特徴を把握しないといけないが、システムが変わっていく可能性はある」と、バルバリッチ監督の頭の中には、既に小野のゲーム復帰後の青写真が描かれている。現行の3トップにとどまらず、中盤を厚くする2トップの導入を検討。その上で、トップ下で輝く小野は、重要なピースとなる。小野も「どちらでも対応出来るよう、イメージを膨らませながら練習をしていく」と意欲満々だ。

 今月19日には、横浜FCのFW三浦が、48歳でJリーグ最年長得点記録を更新したばかり。「刺激を受けないわけがない。その刺激を、しっかりピッチで出せるようにしたい」。試合復帰が見込まれる5月に、しっかりと照準を定めた。【中島宙恵】