J2札幌のバルバリッチ監督(53)が27日、明日29日の大分戦(札幌ドーム)に向け「今の順位が彼らの力ではない」と、最近10戦勝ちなしの最下位クラブを警戒した。札幌の今季3敗は、すべて下位相手にホームで喫している。現在2位金沢から5位札幌まで勝ち点4差。上位混戦の中で順位を上げるため、ここで気を締め直し、6月本拠1勝につなげる。

 札幌にとって次節は負のデータがあふれている。今季の黒星は開幕2戦目だった長崎戦を除き、京都、熊本の2敗が、いずれも前2戦で白星→ドローと続いた後のホームで足をすくわれた。さらに京都は札幌戦まで3戦勝ちなし(1分け2敗)、熊本が9戦未勝利(3分け6敗)と勝利に見放されていた。土俵際のチームに2度、札幌ドームでうっちゃられた。

 次戦で自身プロ最長の開幕20戦連続先発となるMF稲本潤一(35)は「ホームで勝てていないし、相手の順位を意識せず、しっかり勝ち点3を取りたい」と強い口調で言った。白星に飢えた相手ほど怖いものはない。こういうときこそ強くかぶとの緒を締め、不吉な「黒星方程式」を打破する。【永野高輔】