J2札幌の四方田修平監督(42)が27日、基本システムとして前監督が採用していた3バックを踏襲しながらも、攻撃の形は選手や試合の流れで柔軟に変えていく方針を打ち出した。シュート19本も無得点に終わった初陣愛媛戦を踏まえ「後ろは3枚の方がやりやすい。そこは継続した方が安定して戦える。前の方は選手起用や、相手を見ながら変えていくつもり」と話した。

 四方田体制は「流れ」を重視しながら、プチ改造する。まずは、カウンターから決勝点を与えた前節敗因の“うみ”を出す。「攻めあぐねているという流れをつくらないようにする。終始、圧倒しようとして空回りしている。相手に攻めさせるというのも必要」と、敵の勢いを使いながら、いなす時間をつくることも解決策に挙げた。

 攻撃陣は、22日北九州戦で追加点を奪えずに追いつかれた。26日愛媛戦は先制された相手に守備を固められ、打開できなかった。8戦未勝利の間、2点以上得点できたのは7月8日の大宮戦のみ。得点力アップは急務で「愛媛のようにゴール前に引きこもられるとシステムは関係なくなる。そういうときはDFを減らすとかも考える」と言った。

 「セットプレーも、もう少しいいボールがあれば助かる」。キッカーは小野、菊岡、上里、福森、前寛らタレント豊富。残り4カ月16戦、攻守の形や人数、選手のタイプ、時間帯を考慮しながら巧みに人選し、効率よく勝ち点3に結びつける。【永野高輔】