台風18号の影響で冠水したJ2水戸の練習場、ホーリーピッチの復旧作業が13日、水戸市・那珂川河川敷の同所で始まった。グラウンドは7日から冬用の芝の種をまき養生期間に入っていたが、10日の豪雨で那珂川が増水。練習場も20センチの水位まで冠水した。種の大半が発芽前に流される被害に遭い、この日は再び約400キロ分の種をピッチにまき直す作業が行われた。

 ピッチには泥や流された木くずが残り、24日に終了予定の芝の養生期間も延期せざるを得ない状況。月末まで練習場を転々とする日々が続く。15日以降も天候が懸念され、小原光城強化部長は「借りた先の判断になるが、激しい雨だと人工芝に変更になる可能性もある」と頭を抱える。来週は公式戦が20、23、27日と続く過密日程。小原強化部長は「専用グラウンドの再開は芝の発芽状況次第。借りた先のご厚意で練習できるだけで幸せ。何とか連戦を乗り越えたい」と話した。

 ピッチ外の苦闘が続く中、満足な練習ができぬチームは首位大宮と対戦。後半20分にMF鈴木雄斗の決勝点で1-0と競り勝った。西ケ谷隆之監督は「与えられた環境でやるのがプロ。粘り強く気持ちで乗り越えてくれた」と目を細めた。【岩田千代巳】