磐田の元日本代表MF松井大輔(34)が1日、来季に向けて早くも動き出した。

 磐田市内のグラウンドで行われた若手主体の練習に自主的に参加し、入念にコンディションを調整した。動向が注目されたが、この日までに複数年契約で残留することを決意。2003年の京都時代以来13シーズンぶりにJ1でプレーする来季へ、モチベーションを上げている。

 松井が、若手選手と精力的に汗をかいた。ミニゲーム、シュートなどの全体練習を終えると、居残ってランニングもした。2014年に加入。クラブとは複数年契約を結んでおり、来季も迷いなく残留することを明かした。「J1でやりたくて(日本に)帰ってきたので、2年待ってやっとだな、という感じです」。

 11月23日のJ2最終節大分戦を終えても、体を動かし続けている。それだけ、自身13シーズンぶりのJ1復帰を心待ちにし、気持ちを高めている。「来年のために、しっかり毎日の練習をしておかないといけないですから」。

 今季J2でプレーしながらも、J1の試合チェックは欠かさなかった。感じたのは、「以前に比べて、1つ1つのプレーの判断が速くなっている」ことだ。今季、磐田はリーグ1位タイの72得点だったが、J1で戦うには、さらなるレベルアップが必須になる。「浦和や広島は戦い方が確立されているし、難しい相手になると思う」。

 04年からフランス、ロシア、ブルガリア、ポーランドの計7クラブでプレーした。14年に磐田でJリーグに復帰した際は、プレースタイルや審判の違いなどに戸惑ったが、今季出場26試合でそれを払拭(ふっしょく)できたという。だが、3得点と満足できる結果は残せず、来季は真価が問われる。「久しぶりのJ1で、どこまでやれるのか楽しみです」。

 元日本代表が覚悟を決め、戦う準備を進めていく。【保坂恭子】