リオデジャネイロ五輪世代の“新8番”が、実戦デビューだ。J2札幌のMF深井一希(20)が今日4日、J1湘南との練習試合(35分×3本、沖縄県総合運動公園陸上競技場)に出場する。3日の紅白戦では白組のボランチでプレーし「パスでリズムを作り、ボールを奪いに行く姿勢をアピールしたい」と意気込んだ。

 札幌ユース時代に各世代別代表を経験した生え抜きが、ブレークへ向け動きだす。昨季限りで引退した砂川誠の背番号8を受け継いだ今季は、入団以来、初めてキャンプ初日から全体練習にフル参戦。1月27日東京戦でベンチ入りも、昨年痛めた恥骨の影響で、これまでの実戦3試合は出場を見送っていた。

 昨季は右膝前十字靱帯(じんたい)を痛めるなど、毎年のように故障に苦しんできた。風呂での交代浴やストレッチなど日々のケアだけでなく、プレーでも「ボールを取りに行く時は足だけじゃなく、体も入れるよう意識している」と体の使い方に工夫を凝らす。

 リオ切符を手にしたアジア最終予選メンバーの中には、かつて世代別代表で一緒にプレーした仲間の姿も。「(代表入りを)まだ諦めていない。大きなケガなくチームに貢献することで、食い込んで行けたら」と大きな目標を口にした。【中島宙恵】