来季J1に復帰する清水のFW鄭大世(32)が7日、静岡市内で契約更改交渉に臨み、清水で現役生活を全うする決意を口にした。練習後、強化部との面談を終えた鄭は「クラブからは今年の活躍を高く評価してもらえたので、さらに契約を1年延長してほしいと要望しました」と明かした。

 鄭の契約は2018年シーズン終了までで、来季も残留が決定的だが、さらにプラス1年の契約延長をクラブに要望した。「エスパルスでやれば自分が生かされる。できるなら、ここ(清水)でずっと続けたい」。今後は代理人を通じて細部の交渉を進めていく。

 過去の経験が生きている。10年途中、J1川崎Fからブンデスリーガ2部ボーフムに移籍。当時は自身のキャリアアップを考えて海を渡ったが、目に見える結果だけを求められたことで苦悩が続き、海外移籍自体を悔やんだこともあったという。

 清水には昨季途中から加入。今季は自身最多の26ゴール(10アシスト)でJ2得点王になり、クラブの目標「1年でのJ1復帰」に大きく貢献した。これ以上ない充実したシーズンを送った鄭は「自分はこのチームに合っていると思う。ここで他のチームに行ったら、また昔みたいな気持ちになる。少しでも長くエスパルスでやれれば」と熱い思いを口にした。クラブ側が認めれば、「清水でユニホームを脱ぐ」願いがかなえられそうだ。【神谷亮磨】