守備のキーマンが復帰へ始動した。左膝前十字靱帯(じんたい)部分断裂で手術したJ2札幌DF増川隆洋(37)が7日、札幌・宮の沢のクラブハウスでリハビリを開始した。「術後から痛みはだいぶ落ち着いて、動ける範囲で動いている。やっと普通の生活が送れている」と明るい表情で話した。

 J2優勝とJ1昇格を目の前にした11月19日、札幌ドームでの練習中に負傷し全治8カ月と診断された。同25日に手術を行い、今月1日に退院した。現在は膝回りの筋力を強化させている段階。佐川和寛トレーナー(40)は「問題なく順調に出来ている。2週間おきにドクターのチェックを受けステップアップさせていく。ボールを扱えるのは4、5カ月後くらい」と経過を説明。来年1月16日から行われる沖縄キャンプも「チームと同行しリハビリを行う」と話した。

 今季、J1神戸から加入し33試合に出場。守備陣の主軸として、5年ぶりのJ1昇格の原動力となった。「チームからはキッチリ8カ月と言われているが、できるだけ早く試合に出られるように、やれる範囲で頑張っていきたい」と増川。自身にとっては2年ぶりのJ1のピッチへ、早期復帰を目指す。