鹿島は1-0で広島に勝ち、準々決勝進出を決めた。Jリーグのチャンピオンシップ制覇、クラブW杯準優勝の勢いを天皇杯でも継続。後半12分、MF小笠原満男(37)がふわりと浮かせた縦パスに走り込んだFW赤崎秀平(25)が、角度のないところから右足でシュート。左サイドネットを揺らしてゴールを奪った。

 同18分にはDF昌子源のファウルでPKを与えたものの、GK曽ケ端準(37)が広島MFアンデルソン・ロペス(23)の左足シュートを右に跳んで好セーブ。その後は途中出場のFW鈴木優磨(20)のシュートがポストに当たるなど、追加点は奪えなかったが、1点を守りきった。曽ケ端は「PKは落ち着いて対応できた。我慢強く、チームのためにしっかり守れたと思う」。赤崎も「良いボールが来たので決めるだけだった。勝利はソガさんのおかげです」と守護神の活躍に感謝した。

 カシマスタジアムでの今季最終戦には1万8391人の観客が集まった。試合後はセレモニーも行い、昌子が選手を代表してあいさつ。「今、世界はRマドリードに健闘した鹿島アントラーズと覚えられているかもしれない。でも、それではダメ。国内タイトルはもちろん、ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)を制して、来年のクラブW杯でリベンジしたい。次はRマドリードに圧倒して勝った鹿島アントラーズと覚えさせましょう。天皇杯も優勝しましょう」。大きな拍手と歓声を浴びた。