J2C大阪が、大阪名物「くいだおれ」人形の太郎と次郎の兄弟どりに乗り出すことが18日、分かった。阪神など争奪戦の様相を呈してきたが、ここにきて大阪市内に拠点を置くC大阪がクラブの総意として獲得の意思を固めた。来週中に正式オファーを出し、本拠地長居スタジアムへの“移籍”を目指す。

 冗談のようで冗談ではない。C大阪がくいだおれ人形を獲得する方針をこの日までに固めた。この日、クラブ幹部は「太郎は縦じまではなく、ピンクのユニホームを着ることになるかもしれない。彼には弟がおり、もちろん狙う」と宣言した。

 兄の太郎には通天閣観光、阪神など現在、関西の複数の企業、団体からオファーやラブコールが殺到している。同じJリーグのG大阪も観戦オファーを出したことで、C大阪内部で「大阪のシンボルを渡していいのか」という議論が噴出したという。

 太郎も欲しいが、関係者は「マネーゲームになると(太郎は)難しい部分がある」と話す。多くの希望者が競合する兄より、比較的露出の少なかった弟の次郎の獲得を最優先するべきという声があり「兄弟獲り」から「弟1本づり」のへ変更される可能性もある。

 次郎は国民的な祝い事のみに登場する希少なキャラクター。J2で戦うC大阪にとって縁起のいいものには、すがりたい。ホームゲーム開催時に長居の正面玄関に飾って、集客の目玉とする計画だ。正式なオファーは来週を予定。

 現在チームはJ2で8位と目標のJ1復帰へ厳しい状況だ。選手補強も大切だが、大阪市のクラブとして世間に分かりやすい話題を提供することも務め。地域に愛され、知名度も全国区となるように、C大阪は大マジメに交渉を行う。