コンサドーレ札幌の来季ユニホームの胸ロゴが2年連続で「ニトリ」に内定したことが20日、分かった。今季から家具製造販売大手のニトリが胸スポンサーを務めているが、来季も継続することでクラブと合意に達した。支援額はJ1の今季と同額で、J2では異例の2億円となる見込み。背中のロゴは2年連続で石屋製菓の「白い恋人」に決定。来年1月18日のファン感謝デーで正式発表される。

 1年でJ1へ復帰する来季のユニホームの“顔”が決まった。来季のユニホームスポンサーの胸ロゴは2年連続で「ニトリ」に内定。同社はすでにクラブ側に来季も続けて支援する意向を伝え、合意に達した。背中は2年連続で「白い恋人」に決定。新ユニホームは来年1月18日のファン感謝デーで正式発表され、サポーターにお披露目される。

 ニトリが支援する胸スポンサー料はJ2では異例の金額だ。ニトリは今季、スポンサー料2億円と「選手強化費」として1億円、計3億円を支援した。来季、チームのJ2降格に伴い、スポンサー料の減額が予想されたが、関係者によると今季と同額の2億円を支払う見込み。02~07年は胸ロゴだった石屋製菓のJ2時の支援額は約1億円だっただけに、破格の金額なのは間違いない。

 ニトリはシーズン途中にホームとアウェーで胸ロゴを白い恋人と分けることも検討したが、胸ロゴにこだわり、長期的な視野で支援継続を決定したようだ。世界同時不況が吹き荒れる中、円高で商品の輸入コストが下がるのを追い風に「円高還元セール」を実施するほど、業績が伸びている背景もあった。1年でJ1復帰を目指す期待料もあるが、経営の安定がスポンサー継続の決め手になったようだ。

 ただ、クラブの来季営業収入の総計が増えるわけではない。サッポロビール、JR北海道などの主要スポンサーは継続するが、1年でのJ2降格に、他のスポンサーは今季より減額が予想される。来季の営業収入予算は今季より6億円減で、J2だった07年度並みの12億円前後になる予定。クラブにとっては財政的に厳しい状況に変わりはないが、ニトリの2億円で救われる部分が多いのは事実だ。