コンサドーレ札幌の中核をなす外国人の顔ぶれが固まった。韓国の地元紙が22日、元韓国代表DF趙星桓(26=浦項スティーラース)が21日のKリーグFAカップ後に札幌移籍を明言したと報じた。札幌側も新戦力として注目している事実を認めており、加入が確実となった。また、コロンビアリーグが21日に今季全日程が終了したことから、インデペンディエンテ・メデリンMFダニルソン・コルドバ(22)の正式獲得も、早ければ24日に発表される。1年でのJ1復帰へ、チームの骨格が整ってきた。

 J1復帰を目指す09年、札幌は外国人4人体制で51試合を戦い抜く。来季導入されるアジア枠は、韓国代表歴のある趙が埋めることになる。21日のKリーグFA杯後、趙が「札幌に行く」と明言したと地元紙が報じた。札幌の三上大勝強化部長(37)は「今はルール上、交渉には当たれない時期」と獲得については濁したが「個人的に好きなタイプの選手」と興味を隠さなかった。

 明言こそ避けたが、水面下で獲得への調査を続けてきた。同強化部長は「フリーの選手を何人か挙げている」と説明。Kリーグのフリーエージェント選手をリストアップする中、浮上したのが趙だった。現地報道によれば、趙は海外でのプレー願望が強く、札幌の誘いを受け入れたもよう。FA選手のため、交渉に支障はない。183センチ、77キロの屈強な体を生かした堅守が武器のセンターバックが、今季J1最多の70失点と崩壊した守備陣を立て直すことになる。

 元コロンビア代表MFコルドバは、早ければ24日にも完全移籍での獲得が発表される。所属するコロンビア・リーグは21日に全日程が終了。条件面はほぼ合意に達しており、同強化部長によると「(交渉は)あとは細部だけ」と詰めの段階だ。リーグ中ということもあり正式発表に至っていなかったが、いよいよ「札幌のコルドバ」が誕生することになる。

 J1復帰を狙う来季、申し分ない助っ人陣がそろう。年代別ブラジル代表歴のあるFWキリノ(23)加入と、今季攻撃の中心を務めたMFクライトン(30)の残留は、すでに発表されている。そこに代表歴のある2人が加入となれば、J2屈指の戦力になるのは確実。今週中に監督就任が正式発表される石崎信弘氏(50)の下、新生札幌が動き出す。