<J1:山形0-0名古屋>◇第2節◇14日◇NDスタ

 名古屋が気温2・6度で雪が舞い、ピッチが白く染まったアウェーNDスタ(山形県天童市)でJ1初昇格の山形と0-0で引き分けた。名古屋が完全にペースを握って攻め立てた後半に雪が強くなった。持ち味の細かいパス交換も封じられ、ゴール前の決定機でもコントロールしきれず、スコアレスドローに終わった。「中2日」で17日にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第2節北京国安戦(瑞穂陸)に臨む。

 後半は、真っ白なピッチに蛍光のオレンジ色のボール。さらに吹雪のような過酷な条件で試合が進んだ。年末年始の高校サッカーでもめったにお目にかかれない光景。後半、相手の山形に加え、雪との戦いも強いられたピクシー名古屋は、勝ち点1しかつかめなかった。

 フル出場し、堅守で今季初完封に貢献したDF吉田の第一声は「寒かったです」。DF増川は「後半はサッカーという感じじゃなかった」と苦笑いした。

 前半から雪はちらついていた。皮肉なことに、名古屋が一気に攻勢に出た後半に一気に強くなり、ピッチを白く染めた。後半は、パスが雪を除けて通った跡がピッチ上にクッキリと残るほど。細かいパス交換からリズムを作る名古屋が力を発揮できる舞台ではなかった。攻めても攻めてもゴールが遠かった。

 後半9分、右サイド深くからMF中村がゴール中央に折り返した絶好のクロスを、FWダビがトラップミス。明らかに雪の影響があった。札幌で2年間プレーし雪には慣れている助っ人も「ピッチも視界も悪かった。相手も同じ状況だけど、多少影響を受けた」と悔しがった。

 ストイコビッチ監督は「雪は山形に味方したか?」という質問に「もちろんそうだ」と即答した。ただ、引き分けを天候のせいにせず、前を向いた。「強い雪で(ボール)コントロールも難しい中、後半はゲームを支配して勝ち点3に手が届きそうなところまでいった。選手の素晴らしい取り組みに感謝している」。ACLも並行して戦う過密日程を乗り切るためにも、前向きなコメントで東北でのアウェー戦を締めくくった。【八反誠】