メモリアル試合は勝利で飾る。コンサドーレ札幌は29日、札幌ドームに愛媛を迎え撃つ。右サイドハーフでの先発が濃厚なMF藤田征也(21)は、出場すればJリーグ通算100試合出場となる。05年の初出場から積み重ね、5年目で大台到達を果たす。07年10月以来の4連勝を狙う一戦に向け、今季初ゴールを決めて勝ち点3を挙げ、自らの節目に花を添えることを誓った。

 まだ高校3年生だった05年12月3日、途中交代で5分だけ出場した草津戦から積み重ねた試合数は99。29日の愛媛戦、藤田がJリーグ通算100試合出場の節目を迎える。「ホームで迎えられるのはうれしいこと」と5年目での到達に、笑顔をみせた。

 5年間を振り返り、印象深い試合に「初ゴール」と「チームの500ゴール」を決めた、鳥栖との2試合を挙げた。07年3月10日、ホーム開幕戦で挙げたプロ初ゴールが決勝点となり、1-0で勝利。チームの同年初勝利に結びつけた。同年6月10日には、アウェーで札幌のJリーグ通算500ゴール目を挙げ、この試合も1-0で勝った。しかし、それらも過去のことと割り切っている。「100試合も通過点です」とさらなる高みを目指している。

 今季は開幕から全10試合に出場。3連勝中と好調の原動力になっている。しかし藤田自身、すべてに納得はしていない。「そろそろゴールを決めないとダメだと思っている」。開幕から3戦は右サイドバックも、以降は右サイドハーフと、より攻撃的な位置を務めている。それだけに得点という結果がほしい。「ここ2試合、前で仕事をしていないから。もう少し前でプレーしたい」。今季初ゴールでの勝利という青写真を、しっかり描いている。

 石崎監督からは26日の横浜FC戦を振り返った27日のミーティングで「前半はサイドが起点になれなかったのが問題だった」と言葉が飛んだ。29日はしっかり結果を出し、07年10月以来の4連勝をつかみ取る。